電卓のGT機能を使わないのは損!知られざる時短テクニック
電卓についている「GT」ボタンを使ったことがありますか。多くの人は「よくわからないから触らない」状態ですが、この機能を知っているかどうかで計算の効率は大きく変わります。
GTは「Grand Total(グランドトータル)」の略で、複数の計算結果を自動で合計してくれる機能です。家計簿をつけるときや、複数の項目を合計したいときに威力を発揮します。
GT機能の基本的な使い方
例えば、月の支出を計算する場面を考えてみましょう。食費15,000円、光熱費8,500円、通信費12,000円、交通費4,200円を合計する場合、通常なら「15000+8500+12000+4200=39700」と一度に計算します。
GT機能を使う場合は次のようになります。まず「15000」を入力して「=」を押し、その後「GT」ボタンを押します。次に「8500=GT」、「12000=GT」、「4200=GT」と順番に入力していき、最後にもう一度「GT」を押すと総合計の39700が表示されます。
一見すると手間が増えているように思えますが、実際に使ってみると計算ミスが大幅に減ることがわかります。各項目を個別に確認しながら積み上げていくため、どこで間違えたかも特定しやすくなります。
実務でGT機能が重宝される理由
経理や小売業でGT機能が多用されるのには理由があります。月末の売上集計では、商品カテゴリー別の小計を出してから全体合計を確認したいケースが頻繁にあります。GT機能なら各カテゴリーの計算をしながら、同時に総合計も積み上げていけます。
レジ締めの際も、現金・カード・電子マネーの合計を別々に計算してから総売上を確認する作業で重宝されています。従来の方法だと「15000+8500=23500、23500+12000=35500」といった具合に、毎回中間結果を覚えて次の計算に使う必要がありましたが、GT機能なら各項目の計算だけに集中できます。
検算作業でも力を発揮します。一度GT機能で計算した後、通常の足し算で再計算して結果が一致すれば計算ミスがないことが確認できます。複雑な集計作業ほど、この機能の価値を実感できるでしょう。
GT機能の応用テクニック
GT機能はプラスの計算だけでなく、マイナス項目も処理できます。収入から支出を引いて手取り額を計算する場合、収入項目をGTに蓄積した後、支出項目は「=」の代わりに「-」を押してから「GT」を押します。最終的にGTボタンを押すと手取り額が表示されます。
カテゴリー別の集計にも応用できます。食費関連をすべてGTに蓄積してGTボタンで食費合計を確認し、その数値をメモしてからGTをクリア(多くの電卓では「AC」→「GT」の順で押す)します。その後、次のカテゴリーの項目をGTに蓄積していけば、効率的に項目別集計ができます。
予算管理でも活用できます。予算額をGTに入力し、実際の支出を「-」でGTから減算していけば、GTボタンを押すだけで常に予算残高を把握できます。
GT機能がない場合の対処法
電卓によってはGTボタンがない場合もあります。その場合は「メモリ機能(M+、M-、MR)」で代用可能です。最初の数値を入力して「=」→「M+」、次の数値を入力して「=」→「M+」を繰り返し、最後に「MR(メモリリコール)」で合計を表示します。
また、電卓によってボタンの表記が異なる場合があります。「GT」以外にも「総計」「T」「∑」といった表記もありますので、取扱説明書で確認してみてください。
GT機能を覚えると計算時間の短縮と精度向上の両方が期待できます。最初は慣れないかもしれませんが、複数項目の計算を頻繁に行う人なら、その便利さをすぐに実感できるはずです。
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